本から明日をつくる

《経済学の大学院を修了しベンチャー企業で働く管理人》が、“ビジネス”と”人生”を深くする教養をお届けします。【様々なジャンルの本から学べる明日に活かせる知識・視点】と【日本と世界のあまり知られていない世界の魅力】を発信しています。

❮行ってみた❯東京のドヤ街、山谷の今の姿は?思った場所とは違った今の姿

突然ですが、ドヤ街という言葉をご存知ですか? Wikipediaによると、 ドヤ街(ドヤがい)とは、日雇い労働者が多く住む街のこと。「ドヤ」とは「宿(ヤド)」の逆さ言葉であり、旅館業法に基づく簡易宿所が多く立ち並んでいることに起因する。東京の山谷、横…

韓国と北朝鮮の対立に終止符か?また時代が大きく変わろうとしている

昨日4月27日、世界に震撼が走る出来事がおこりました。 韓国と北朝鮮で出された「板門店宣言」、ここで二国が平和と統一にむけた合意が発表されたのです。 ※これは韓国側にある統一を望むための碑です。 このことは同じ東アジアに住む僕たちにとって大きな出…

【書評】金融の歴史をしっかり学びたいならぜひこの一冊を~川上孝夫・矢後和彦編『国際金融史』~

今回紹介するのは、川上孝夫・矢後和彦編『国際金融史』(有斐閣)です。 19世紀後半から成立した国際金融システムはいかなる変遷をたどって今に至るのか。 その歴史を小説的なものでなく、ちゃんとした勉強として知りたいというのであれば、この本はテキス…

どうして格差はなくならないのか

こんにちは。本から明日をつくりたい大学院生です。 最近暑い日もでてきました、体調管理には皆さん気を付けてくださいね。 さて、今日は僕が関心がある社会問題、格差について思っていることを少し書こうと思います。 格差といっても経済格差や教育格差、地…

【書評】X JAPAN ボーカルToshl、苦悩の洗脳生活を語る~Toshl『洗脳 地獄の12年からの生還』

今回紹介するのは、Toshl『洗脳 地獄の12年からの生還』(講談社)です。 著者であるToshl(トシ)は紹介するまでもない日本を代表するロックバンド、X JAPAN のボーカルです。 彼はホームオブハートという自己啓発セミナーを主催する団体に12年に及ぶ洗脳をうけ…

【書評】働きつつ、NPOに尽力するという新しい生き方~慎秦俊『働きながら、社会を変えるービジネスパーソン「子どもの貧困」に挑む』

今回紹介するのは、慎秦俊『働きながら、社会を変えるービジネスパーソン「子どもの貧困」に挑む』(英治出版)です。 この本は、著者慎さん自身の生き方を記したもので、ビジネスマンとして働きつつ、週末などの休暇を使って児童養護施設の子どもたちに対し…

【書評】グローバル化に移民...これからの世界経済を読み解く~~エマニュエル・トッドほか『世界の未来-ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本主義』②

今回紹介するのはエマニュエル・トッドほか『世界の未来-ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本主義』(朝日新書)です。 内容が濃いので前半はこちらの記事にまとめました! honkaraasuwotukuru.hatenablog.com さて、この本の後半は、資本主義を研究…

【書評】これからの世界はどうなる?世界の知識人たちが予想する政治経済~エマニュエル・トッドほか『世界の未来-ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本主義』①

今回紹介するのはエマニュエル・トッドほか『世界の未来-ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本主義』(朝日新書)です。 本書は世界的な歴史家・人口学者であるエマニュエル・トッドをはじめ、現代最高の知性と呼ぶにふさわしい計4人の学者たちによる…

国立博物館、アラビアの道展に行ってきた

先日、暇な時間ができたのでふらっと上野の東京国立博物館に行ってきました。 今はちょうど ”アラビアの道 サウジアラビアア王国の至宝” という特別展がやっていたので見ておきたかったのです。 普段世界史の中心として語られない地域の歴史ですが、結論から…

【書評】人口世界第4位の国はまだまだ発展し続ける~佐藤百合『経済大国インドネシア 21世紀の成長条件』~

今回紹介するのは佐藤百合『経済大国インドネシア』(中公新書)です。 この本は2011年に出版されたもので、現代のインドネシアについて書き記したものとなります。 インドネシアといえば? インドネシアと聞いて何を思い浮かべますか? イスラーム教、スマ…

日本語もわからず田舎の中学校に通うことになったスペイン人の女の子と出会った話

どうもこんにちは。 今日はありえないくらい風が強かったですね。 大学の中にある自転車は全部きれいにドミノ倒しになっていました。 さて、今日は昨日ぼくが出会った一人のスペイン人の女子中学生について話そうと思います。 日本語が全く分からない状況で…

【書評】衝撃、増え続ける子どもの貧困~保坂渉・池谷孝司『子どもの貧困連鎖』~

本の紹介 今回紹介するのは、保坂渉・池谷孝司『子どもの貧困連鎖』(新潮文庫)です。 これは共同通信社の記者である著者の2名が、実際におこなったインタビューを通して書き上げたノンフィクションです。 内容はタイトルからわかる通り、現代日本社会にお…

❮旅❯韓国旅行記②~韓国と北朝鮮をつなぐ希望の駅は今・・・

これは以前書いた韓国旅行記①の続きです。 前の記事はこちら。 honkaraasuwotukuru.hatenablog.com さて、今回は前回に引き続き韓国と北朝鮮との国境付近のDMZにいったお話です。 DMZって何?という方、上の記事で詳しい説明をしたのでそちらをよかったらご…

【書評】自由とは、人間とは何か、あまりにリアルな”砂”を通して描き出す文学作品~阿部公房『砂の女』~

本の紹介 今回紹介するのは、阿部公房『砂の女』(新潮文庫)です。 ここではまだネタバレを含みません。 ”八月のある日、男が一人、行方不明になった。” この文章からこの小説は始まります。この男に何があったのだろうか、というところから始まり、その全…

❮旅❯韓国旅行記①~ソウルから北朝鮮の国境付近に行ってきた話

どうもこんにちは。 最近更新が止まっていました、というのもここ最近3日間を使って韓国にふらっと旅行にいっていたからなんですね。 韓国! といえば、 キムチ、焼肉、のり、美容…といった言葉が連想されますよね。 実際そういうやつも体験してきました、気…

【書評】起業してそれを売って儲けるってそんなに簡単?~正田圭『サクッと起業してサクッと売却する』

本の内容 今回紹介するのは、正田圭『サクッと起業してサクッと売却する』(CCCメディアハウス)です。 15歳の時に起業をし、19歳のときにその企業を売り、それ以降連続的に企業をすることを生業とする著者は、この本を通して一貫して 起業に崇高な理念はい…

熱い思いを持って行動する若者たちに感動した話~『若者力大賞』表彰式に参加して

2月21日、六本木で開かれた日本ユースリーダー主催の第9回『若者力大賞』に参加してきました。 この賞は以下のような理念のもと開催されているものです。 若者ならではの自由な発想力とチャレンジ精神をもって、社会をより良くするために自らアクションをお…

【書評】人類史上最悪の虐殺を今の人はどう捉える?~新川加奈子『カンボジア 今ーポル・ポトの呪縛は解けたのか』

本の内容 今回紹介するのは、新川加奈子『カンボジア 今ーポル・ポトの呪縛は解けたのか』(燃焼社)です。 東南アジアで最も開発が遅れてきている国の一つのカンボジアに、NGO現地代表として国際援助活動を行った著者が、ポル・ポト政権の現在への影響とい…

❮探訪❯石炭の町、夕張を訪れる②~財政破綻を経た現在の姿~

先日夕張の石炭博物館を訪れた話を書きました。 honkaraasuwotukuru.hatenablog.com 今回の記事では石炭博物館以外に見た夕張について書いていけたらなあと思います。 まずは夕張駅。 とても可愛らしい外見です。 駅の色は夕張メロンの色を意識しているのか…

長い目で人生を見たときお金はどう使うべきか

こんにちは。 最近金欠になりがちな大学生院生です。 さて、今回はある人と話していて人生におけるお金の使い方について考えることがあったので、そのことについて書いていこうと思います。 突然ですが、人が一生のうちで一番大きい買い物ってなんだと思いま…

❮探訪❯石炭の町、夕張を訪れる①~石炭博物館に行ってみた~

先日、書評で北海道の夕張について炭鉱で栄えた時から財政破綻に至るまで、そして炭鉱で働いていた人たちの声を記録した『夕張は何を語るか』という本についての記事を書きました。 honkaraasuwotukuru.hatenablog.com その記事でも書いたのですが、この本を…

【書評】財政破綻した町、夕張のかつての姿とは~田巻松雄編『夕張は何を語るか―炭鉱(ヤマ)の歴史と人々の暮らし』

本の紹介 今回紹介するのは、田巻松雄編『夕張は何を語るか―炭鉱(ヤマ)の歴史と人々の暮らし』(吉田書店)です。これは今となっては財政破綻した町として有名になった北海道の夕張について書かれた本です。夕張はかつて炭鉱開発によって発展を遂げた町でした…

歴史とは何か、考える

こんにちは。 ここ最近修士論文の構想を練っていたりでなかなかブログの更新ができていませんでした。 これから随時更新していきます。 ところで、今日は書評ではありません。 ここ最近、大塚久雄に関連する本や論文を目にする機会があって、歴史というもの…

【書評】現代社会における地位は親から子へと受け継がれるのか、歴史から検証する~グレゴリー・クラーク『格差の世界経済史』①

本の紹介 今回紹介するのは、グレゴリー・クラーク著『格差の世界経済史』(日経BP社)です。 原題はThe Son Also Arises (子孫はふたたび繫栄する)であり、世代をこえた社会的流動性(ざっくり言うと、世代をへだてたらその家系の社会的な地位はどれだけ変…

書評ブログはじめます~経済や歴史を中心に

はじめまして、MUJIといいます。 大学院生で、経済史について学んでいます。 学業柄から本を読む機会がたくさんあるので、せっかくだから自分が読んだ本をもっと広めたい、自分の考えたことをアウトプットしたい、という思いからブログを始めることにしまし…