最近話題のインダストリー4.0ってなんだろう?産業革命の歴史からみえてくること
突然ですが、インダストリー4.0って聞いたことありますか?
最近よく「~(数字).0」的なやつ耳にしますがこれもその一種ですね。
はやりなのでしょうか。
で、このインダストリー4.0というのはざっくり言うと、ロボットやIoT、3Dプリンターなどの技術による4度目の産業革命のことです。
4度目ってことはこれまでに産業革命は3回あったということですよね。
まずはその歴史から振り返ってみましょう。
3度おこった産業革命
産業革命。
これを聞くと高校の世界史を思い出す人もいるのではないでしょうか。
ちょうどこのあたりから時代が近代に代わって難しい概念が増えて世界史が嫌になる人もちらほらいた記憶があります。
第一次産業革命とはまさにその産業革命のことで、18世紀末のイギリスからおこった機械生産と蒸気エンジンの発明に特徴づけられます。
蒸気船の発明は輸送コストと時間を大幅に削減し、モノやヒトの移動もたやすくなりました。
それに伴い、機械による高度な生産ができる国と原材料をつくる国の二つに世界が分かれてしまったのです。
ゆえにこの産業革命はとても重要な出来事だったのです。
今にまでわたる先進国と発展途上国という枠組みが誕生するきっかけであるともいえます。
次の第2次産業革命は19世紀末におこります。
電気機械と組み立てラインの生産が導入され、生産の仕組みが大きく変わりました。
これによって重工業の発展が進み、第二次産業革命にいちはやく取り掛かることができたアメリカはイギリスをぬいて世界最大の工業国となるのでした。
第3次産業革命は、1990年頃からはじまったいわゆるIT革命です。
これは身に覚えのある人も多いかもしれません。
パソコン・インターネットの登場によって仕事の効率は大幅に変わり、情報はかつてないスピードと量で世界を飛び回るようになりました。
また、ものづくりのあり方も大きく変わっていったのもこの頃です。
一つの製品を一国内で作っていた時代から、部品の生産や組み立てなどが複数の国に分かれて行われる時代となったのです。
例えば、パソコンをひとつとっても半導体はベトナムで、液晶は韓国で、キーボードはタイで、組み立ては中国、なんてことは普通のこととなっています。
以上の三つの産業革命が、これまで人類が経験してきた産業革命となります。
ではまさに今起ころうとしている、第4次産業革命、インダストリー4.0とはどういうものなのでしょうか。
AIやロボットによる産業革命
最初にも説明しましたが、インダストリー4.0というのはIoTやロボット、3Dプリンターなどによる第4次産業革命のこと。
最近AIによって仕事が奪われるという話題がよくあがりますが、それもインダストリー4.0のうちに含まれるでしょう。
工場では人がいなくてロボットが組み立てている、なんて世界ももうすぐそこまできているのです。
そしてインターネットですべてのものがつながり、より多岐にわたるサービスもできるようになっていきます。
また、3Dプリンターの登場は貿易体制を大きく変えうることになるかもしれません。
3Dプリンターは、設計図さえあればどこでもそのつくりたいものをつくれるようになります。
今はまだプラスチックなどに限られていますが、今後作れるものの幅はさらに広がることでしょう。
そうなると、わざわざ製品を輸入しなくとも、自国でなんでも作れてしまうので貿易体制は大きく変わってしまうのではないかと思っています。
最後に:AIで本当に仕事はなくなるか
AIに多くの仕事が奪われる、とよく最近耳にします。
では本当に仕事はそれでなくなってしまうのか。
個人的にはなくなったぶん別のかたちで仕事はでてくるんじゃないかなという気がします。
honkaraasuwotukuru.hatenablog.com
歴史的に見ても、人類は産業革命がおこってこれまでの仕事がなくなる、という場面は何度もありました。
綿糸製造者は紡績機にとってかわられ、工場でものを運ぶ係りだった人はベルトコンベアーにとってかわられました。
そしてそのたび一部の人は機械を壊したりして新技術の導入に反対しましたが、結局うち寄せるテクノロジーの波は押し返すことができませんでした。
でもそれでもまた時代にあった新たな仕事が生まれてきたのです。
そもそも仕事は社会のニーズにこたえるもの。
社会が変わっていくのが当たり前なのに、仕事がなくなって変わっていくのは怖いと考えることがおかしいのかもしれないですね。
きっとそれはこれからくるインダストリー4.0の波も同じことでしょう。
これから本格化していくインダストリー4.0。
どんな世界が来るか楽しみです。